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今夜はハードコア

私がオタクという生物(ナマモノ)へ
変身を遂げつつあった90年代終盤。
敢えて流行りを無視した作品を持ち上げる層が少なからず存在し、
「サブカル系」などと揶揄されていました。

まだインターネットを使いこなすには金と暇が必要で、
紙媒体の論壇が影響力を持っていた最末期。

そのテの雑誌には深読みと裏読みを
ビエネッタアイスの如く重ねすぎて意味不明の領域に入った考察、
作品の出来よりもクリエイターの個性が重視されるなど
今みれば珍妙に映る世界が繰り広げられており、

その合間には息抜きのつもりなのか、
ギョーカイ人による真偽不明な噂話、
コピーや改造などのアングラネタなどと共に
珍妙なゲームを面白おかしく紹介するコーナーがあるのもお約束。

これらは一時的にバカゲー・クソゲーブームを巻き起こしました。
『悪趣味ゲーム紀行』『美食倶楽部バカゲー選科』
『超クソゲー』『エロの星の名の下に』などなど。

本流よりも傍流、つまらないものを面白く見せるという
考え方は、私の嗜好と文体に多大な影響を与えてくれました。


長い前置きとなってしまいましたが、先日、
chouerogehard
『超エロゲーハードコア』(太田出版)という本を購入しました。
前述の『超クソゲー』で執筆していた3人のライターが再結集、
衰えのないキれ味で近年の流行作や奇作をレビューしまくります。

エロゲー業界でのしがらみがほとんどない太田出版だけあって、
名作といわれている某タイトルを「クドい」とぶった切り、
パロディや中の人ネタをバンバン実名で解説し、
重大なネタバレまで堂々とやらかすなど情け容赦ありません。


とはいえ、これだけではウリが弱いためか、
巻頭にはエロゲー業界10年選手のシナリオライターで、
あの【まどか☆マギカ】をヒットさせた虚淵玄の
「20,000字インタビュー」が掲載されています。

やはり本のタイトルに恥じず、
「まどか☆マギカのシナリオ担当、虚淵玄はエロゲー業界人である」
と宣言したことが冒頭で述べられています。

ニトロプラス発足から現在への流れ、
そして中盤からはエロゲー業界はあくまで日陰者の集まりであり、
だからこそ許される表現によって盛り上がってきた業界が
白日の下に晒されたことで失ってしまったものは大きい、
というのが主題となっているのですが、その辺は省略。

それにしても、レビュー部で激しく
別名義だのライトノベルだのといったツッコミが入っていたのに
「まどか」はシナリオ担当だけでなく、
キャラクターデザイン氏もかつてエロゲーに携わっていたことに
触れていないのは妙……ああ、そういえば
sanarara
【サナララ】(ねこねこソフト)の原画は蒼樹うめてんてーじゃなくて
なぜかこの一作だけで姿を消した藤宮アプリでしたね!

なお、エロゲー所持本数がン百五十本オーバーのワタクシですが
実はニトロプラスのエロゲーをプレイした事はありません。
だってエロくないから。

……さて、かつて毎日コミュニケーションズが発行していた
『P-mate』というエロゲー雑誌がありました。

cho pmate0003
2000年初頭の時点で同人ゲームにスポットを当てたり、
「みんなちゃんとゲーム買ってます?」などと
他誌があえて目を背けていた事象を取り上げたりと
マスコミ系の出版社(※毎日新聞系列)らしく
尖ったネタがマニアックな読者をつかんでいました。

cho pmate0008
いまから時計の針が干支一巡り戻った2000年8月号。
ニトロプラスの処女作【Phantom】が地味に話題となり、
2作目【ヴェドゴニア】の開発がある程度進んでいた頃。
「すべては明日のメシのため」という連載がスタートしました。

cho mesino
「1本のエロゲーを作るのにどれだけの労力がかかるのか?」
をコンセプトに、ニトロプラスへ密着取材を敢行した
いまとなってはなかなか興味深い内容です。

第1回目では、取材時点で
【Phantom】発売から4ヶ月ほど経っていたにもかかわらず
「現在でも100本単位で発注がかかる」
具体的な数字が挙げられているのは実にリアル。

さて本文では前作の反省点のひとつとして
「(Phantomは)エロの比重が低かった」
が挙げられ、
「18禁要素を充実させ、ニトロが得意とする3DCGを活かす」
を狙いとし、
「伝奇ホラー路線はエロを盛り込みやすい」
という理由で【ヴェドゴニア】の路線が決まったとあります。

……実に計画的ですね。
12年後の『超エロゲー ハードコア』における
「エロゲーなのにエロそっちのけ」という、
作りたいように作ったかのようなコメントとはズレがあります。

当時エロゲー業界は、いまよりもはるかに
傾いたタイトルへの期待感が高かったのは事実ですが、
けして、単なるやりたい放題が許されたわけではないのです。

ただ、それを知らない人が
いまどき『超エロゲーハードコア』を買うのか?
という疑問は残りますが。
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テーマ : 美少女ゲーム
ジャンル : ゲーム

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