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ダイ・ハード ~やけっぱちの美学~

 どうも今晩は、善浪です。

 えーロードショーで「ダイ・ハード4.0」を観てたんですけど、ジョン・マクレーンが素晴らしいです。
 理不尽が服を着て歩いているような男が、呼吸をするようにナチュラルに理不尽に巻き込まれ、理不尽な方法でそれを解決する実に理不尽な映画です。面白!

 で、ですね、このマクレーンのある台詞が、僕は大好きなんですね。
 いつものように大事件に巻き込まれたマクレーンが、ハッカーの青年と一緒に行動することになるんですが、その時青年に、「俺はあんたのようなヒーローにはなれない」って言われるんですね。
 でもマクレーンは「俺はヒーローなんかじゃない」と返すわけです。こんな仕事ロクなもんじゃねぇ、ちょっと褒められるだけで金にならないし女房は出てく。自分自身はどんどん孤独になっていく。
 「じゃあなんでこんなことしてるんだ?」と青年が聞いた時に言った一言。

 「他にやるやつがいないから、それだけだ」

 これが凄く好きなんですね。
 何故か。
 
 マクレーンはおっさんだ。決して格好良くはない。いつもボロボロのヨレヨレ。頭は悪いし毛も無い。
 そして彼には刑事という生き方以外何もない。だから「仕方ない」

 別にやりたいわけじゃない。他にやるやつがいれば喜んで任せる。でもいない。他にいないんだ。だから「仕方ない」。やらざるを得ない。仕方ないじゃないか、俺がやらなければ、誰もやるやつがいないんだから。
 
 それがマクレーンのモチベーションである。
 それだけ。
 それだけで彼は暴風雨の中にいの一番に突っ込んでいく。
 だがしかし、実はそれこそが、彼の大活躍の本当の理由であるように思う。

 マクレーンには「見通し」というものが存在しない。そりゃそうです。突然事件に巻き込まれ「仕方なく」戦っているだけなのだから。
 しかしだからこそ、彼の機転の利かせ方は一級品です。機転を利かせているというよりは、その場その場でどうにかこうにか凌いでいるだけなのですが、きっちりと計画を立てている悪党たちにとってはこれが効く。
 マクレーンは「何が何だかわからないまま」「仕方なく」事件に突っ込んでいき、「とにかく現状を凌ぐ」これの繰り返しているうちに、気がつくと悪党は追い詰められており、事件は解決する。

 もしマクレーンが、正義感や使命感や愛国心など、明確なイデオロギーを持って戦っていたら、こうはならないのではないか、と僕は思います。
 そういったイデオロギーを持っている人は、ある意味では事件を「望んでいる」人です。当然、いつか起こるべき事件を解決するために準備を整えるでしょうし、いざ起こればきちんとした道筋に基づいて解決に努めるでしょう。
 しかしそういう人々は、「不測の事態」に陥った時に弱いのです。そして悪党たちは大抵、不測の事態を狙ってくるのです。

 マクレーンには不測の事態に対する動揺はありません。彼の身に起こるのは全て「不測の事態」だからです。
 だから彼は、その場その場で、自分の肉体と現場にあるもので「差し当たって」どうにかできる。どういう形であれ「何とか出来る」。
 マクレーンには「自分がアクションを起こすことで行きつくべき状態のビジョン」がないので、逆に、行動に制限がないのです。彼ほど、「不測の事態」に耐性のある刑事はいません。
 
 実のところ、人間は「自分がやりたいこと」よりも「別にやりたくはないんだけど、自分がやらなければ他にやる人がいないので仕方なくやるしかないこと」の方が、そのポテンシャルをより発揮できるのだと僕は思います。
 それをするだけのモチベーションなどなく、ただ状況がそう「要請」するから、仕方なくやる。
 とにかく生き延びなければならないから、あり合せのもので何とかしなければならない。人間はその歴史のほとんどを、そういう状況下で生きてきたのです。マクレーンのようなあり方こそ、むしろ人間として自然なのです。

 マクレーンは事件が起こると、ぶつくさ文句を言いながら、泥臭く、格好悪く、じりじりと悪党に迫っていきます。悪党をぶちのめすためなら何だってやります。悪党を挑発するロジックはアドリブのくせに最高に面白いです。そして、何だかんだで最終的には悪党が思いもしなかった方法で悪党をぶっ飛ばしてしまう。
 彼は最初からやけっぱちなのです。だって嫌々やってるんだもの。まともなやり方なんて、バカらしくてやってられないし、出来ない。だって何も用意してないんだもの。
 しかしだからこそ、彼は無茶苦茶やりながら戦えるのです。

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