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狂気メイドチンチロ!! その1

千葉テレビがアニメの放送に消極的であるのと、民放各局が同じ時間帯にアニメを放映するなどの各種嫌がらせにしょって、アニメを放映順に見る事さえかなわなくなった萌兄です。と言う事で、週刊アニメランキングをやろうにも、数週間経って、ネットに公開されてからしか見られないものも増えてしまったので、今度からは気に成ったアニメをピックアップする形で書きたいかなと。

それとは別として前から書いていたギャンブル小説が出来たのでしばらくはそれでも載せます。




『狂気、メイドチンチロ!!』


結婚には興味が無かったが、仕事は世間が不景気だと言うのに忙しく成るばかりだったし、今度は転勤まで命ぜられてしまった。今は実家に近いアパート暮らしなので、忙しい時などは両親が家事の手伝いや、晩飯などを用意してくれてはいるが、遠くへ引っ越してしまっては、休みの日は疲れを癒す為の昼寝をする間もなく家事に追われる事に成るだろう。そんな訳で、彼の脳裏に結婚の文字が浮かんだのだ。もう年齢も30をすぎてしまった事だし、ここらで一念発起して婚活も悪くないんじゃないかと彼は思った。

そんな事を、飲み会の席で酒の勢いも有り、親しい女友達に話してしまったのが運の尽きだ。「女を家政婦か何かと勘違いしてるんじゃないの?それこそ傲慢よ、もう、そんな世の中じゃ無いのよ、女にだって仕事も私生活も趣味も友人もあるの、夫が転勤だからって着いていくなんて出来っこないでしょ、そんなに家事が面倒なら、結婚じゃ無くて転居先の家政婦協会でも当たった方がよっぽど現実的だし紳士的だわ!」と一括されて険悪な雰囲気の中、成り行きで飲み代まで払わされて彼は少々傷心気味だ。女友達とは奢ってあげた事に対して「今日の事はこれでチャラね。」と一応笑顔で別れたものの、向こうがチャラと言った所で、彼の心までチャラに成るわけじゃ無いのだ。

そんな訳で、彼は家政婦でも雇おうかと思い始めている。知らない他人に家の中を覗かれるのは少々抵抗があったが所詮は結婚した所で妻も他人に過ぎない、家事だけやる分には妻より家政婦の方が幾分能力的にも上だろう。ということを転居先の新居を探しに行った不動産屋の男性店員に愚痴っぽくいいながらも、家政婦協会の近くにある物件は無いかと尋ねてみる。店員は「最近は不景気だから家政婦自体が減っていますし、ご転居先は地方ですので更に少なくなっているので・・・」と口ごもる。使えない不動産屋だ。そこを探すのがプロと言うものじゃないだろうか?その為に敷金、礼金、家賃や間取り、築年数の条件は緩くしているというのに、それでも探せないなら別の不動産屋に当たろうと思い始めた矢先だった。

「お客様の言う家政婦とは違いますが、メイドさん斡旋事務所が近くにある物件ならデータ上存在するのですが・・・」「メイド!?あのコスプレ喫茶店に居るような奴か?」「ちょっと其処までは解らないのですが、そういう名称の事務所があるというデータはあります。よろしければ連絡先を、お調べしましょうか?」「まあ、どんな衣装でも、家事さえやってもらえれば構わないからな。来週また来るから、その時までにその連絡先と条件に合った物件の候補を出して置いてくれよ。」と言って彼は不動産屋を後にした。まあ、本当に家事さえしてもらえれば、おばちゃんだろうが、ヒラヒラのエプロンを纏ったおねーちゃんだろうが構わないのだ。

その夜、また例の女友達と飲んだ「もうすぐ会えなくなるのは寂しいわね。」「じゃあ、結婚する?」「冗談でしょ?」「冗談さ。」そして、向こうでメイドを雇うかも知れないという話もした。「嫌ぁあああっ、」苦虫を噛み潰したとはこういう顔の事かと思うほどの彼女の表情は濁る「メイドとかって有りえないでしょ!あんた、アキバ系っていうかオタク趣味なんてあったっけ?」「違うんだよ、最近じゃ家政婦と言う職業は廃れてしまっているらしくて・・・転居先にはそのメイドの斡旋事務所しか無いそうだ。」それでも彼女は含み笑いをしたまま「へえ、まあ、いいんじゃない、割烹着のおばちゃんより、若いメイドさんの方が同じ事してもらうにしても色々励みに成るんじゃない?」まあ、そうかもしれない、料金の差が少ないのなら、若くて可愛い女性が家事をやってくれる方が嬉しい事には変わりは無いのだ。

それからの二週間、毎日が転居や部署移動の手続きや引き継ぎ、仕事先や仲間内、家族内での送別会などで嵐のように過ぎた。引っ越しの荷物は多くないので宅配便で送り、自分は鉄道に揺られて転居先を目指すが最近の疲れがどっと押し寄せて深い眠りについてしまう。



次に目が開いた時には終点の駅だった。一瞬ビビってしまったが、まあ、元々ここが目的地だ問題なし。改札を降りると、まずは不動産屋に紹介された「メイドさん斡旋事務所」に向かう事にする。転居先より先に其処を訪れようと思ったのは、そちらの方が駅より近いというのも有ったし、もし直ぐにメイドに来てもらえれば、その方が引っ越しの片付けも楽に成ると思ったからだ。道を進むと小さな商店街は直ぐに途切れて舗装されていない道に出る。地図ではこの先だが、視界に有るのはトタン張りの倉庫のような建物だけだった。警戒しながらも進むと案の定、そこが『メイドさん斡旋事務所』で、何やらいかがわしい雰囲気を醸し出しているが、此処まで来て引き返すわけにもいかないし、そもそもメイドが雇えるという前提で、この近くに引っ越してきたのだ。意を決して中に進むと、初老の痩せこけた男がカウンターに座っている。「あの、ここでメイドが雇えるって聞いたのですが・・・」それを聞いた男性は少し怪訝そうな顔をして「あのぉ、ここはメイドさんの斡旋をしている所なのですが・・・」と聞き返してくる馬鹿にしているのだろうか?「だからそのメイドを雇いたいんですけどぉ、」と少し苛立って聞き返すと「ですから、ここにはメイドさんしかいませんよ、メイドが必要なら他に行ってください。」と逆に向こうが怒り始めた。

彼は混乱していた、全く訳が解らない。二人が大声を出したせいか、建物の奥からエプロンドレスを着た女性たちが出てきた。「わぁ、ご主人様なのですぅ!」「ご主人様なのですぅ!」「ご主人様ぁ、はあ、はあ、」と数人のメイド姿の存在がキャッキャと騒ぎ出した。「そう、それです、私が欲しいのはそういうメイドですよ!つべこべ言わず、其の娘を雇わせて下さい!」と強い口調で言うと男も観念したのか「まあ、お客さんがそう言うなら良いですけど・・・」と呟いて、書類の準備を始める。彼もカウンターの席に座り、その書類に目を通すが、コースや値段の表記が全くない「あのぉ、結局一月何円で雇えるんですか?」どうもこの店は怪しすぎていけない。「一月って・・・そういう単位ではお売りしていないですよ、一度買い取って頂ければ、好きなだけ使ってもらって構いません。値段はメイドさん達の胸に金額の書いたバッチが付いてると思いますけど。」店主は言った。

買い取る・・・聞き間違いだろうか?これでは人身売買だ。メイド達を見ると確かに10万とか12万とか書いてあるが、仮に人身売買にしてもいささか安すぎじゃないだろうか?「あの、冗談でしょ?」思わず声に出る「何がですが?ああ、確かに相場に比べると安いかも知れないですね。でも、ここは田舎ですし、このメイドさん達は中古品なのでそんなに高い値段は付けられませんよ。」話している内容が全く解らない。「ああ、お客さん、人身売買みたいとか思ってますか?違いますよ人身売買は犯罪だし、だいいち、それならもっと高いじゃないですか、貧乏な国の子供だって日本円にすると60万くらいするもんです。メイドさんは家畜というかペット・・・つまり愛玩生物なので、例えば犬とかでも高いのは居ますが、成犬とかになると値段が下がるでしょ。特に前に飼い主が居て捨てられた、言い方悪いですけど中古の犬なんて、保健所でタダでもらえるじゃないですか、だからメイドさんも成体で中古となるとこれくらいの値しか付かないんですよ。」どうやら店主は心の病気にでもかかっているのかもしれない、そしてこのメイド姿の少女達もまた彼に洗脳されているのかもしれない。そうならばかなり不憫な話だ。

「ご主人様ぁ~」さっき奥から出てきたメイド達が彼に哀願するように纏わり付いてくる。たぶんこんな生活から逃げ出したいのだろう・・・彼の心にはいつの間にかこの不幸な少女たちを救うという正義感で満ち始めている。三人か・・・全員買っても30万ちょっと・・・二か月分の家政婦代程度じゃないか!彼は三人の不幸な少女たちを買う事にした。とりあえず新居に保護し、様子が落ち着いたら警察に預けて、その後自分の所に戻りたいという娘が現れれば、改めて家政婦として雇えばいい・・・いやむしろ、結婚も有りかもしれない、それなら30万でも十分に元は取れるはず。そんな妄想が彼の脳裏で構築され、契約書も同じようにトントン拍子に完成する。最後に一度店を離れて、商店街のATMでお金を下ろし、店主に支払うと商取引は成立した。
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テーマ : 自作連載ファンタジー小説
ジャンル : 小説・文学

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