スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

30cmの大海原

あけましておめでとうございます。
今年もこのブログで脈絡の無いネタを投下してゆくと思います。

さて先日の休みの日、久々に一発プラモを作ってみた。

1401053.jpg
ニチモの、30cmシリーズ『霧島』。

30cmシリーズとは、もともと1970年代半ば過ぎにリリースされた、
スケール別ではなく全長30cmで揃えたモーターライズの戦艦・空母のシリーズ。
発売当初500円だったという定価は、90年代末期までの20年以上600円で据え置かれ、
大きさだけ見ればウォーターラインシリーズの戦艦に匹敵するボリュームがあり、
なおかつモーターまで付属しているので、マザーの目を盗んで
戸棚から単三電池1本、冷蔵庫からマーガリンひとさじを拝借すれば
水上を走らせられる(後述)というコストパフォーマンスの高さがウリだった。

私が模型屋の店員をしていた頃も、カワイの情景シリーズと並んで
地味~に売れるのでちょいちょいと発注していたものだ。

ここ10年ほどの間に長年数多のガキ心をくすぐってきたパッケージが共通化され、
価格が800円に、モーターが別売りに、とじわりじわりと値上げされたものの、
今年2013年秋にニチモが模型部門の休止を発表するまで
再生産が繰り返される息の長いキットとなった。

シリーズはなんと国内艦・海外艦含めて30種類近くあり、
いくら古臭いといっても、千円でおつりがくる値段で
これだけのバリエーションを実現するニチモはどえれえ会社じゃ

……と思っていたのだが、先日ネットを眺めていたら
「同型艦は中身が同じでパッケージが違うだけ。船体も共用が多い」という話を耳に挟んだ。

さっそく手元にある霧島と比叡(金剛型)、大和と武蔵(大和型)の箱を開けてみたところ、
ランナーはまったく同じ、説明書も説明書に書かれた艦名以外はまったく同じ。

つまり、国内艦は13種類と見せかけて7種類しかないのだった。
(大和、武蔵、信濃、長門&陸奥、金剛&霧島&榛名&比叡、伊勢&日向、瑞鶴&翔鶴。
 大和と武蔵はランナーは共通であるものの一部パーツの差し替えで差異を表現)

そういえばパッケージにも説明書にも
「30cmシリーズは全○種類。どんどん集めましょう」といったありがちなキャッチコピーがない。
集められてしまったら姉妹艦の中身が同じことがバレてしまうので当然である。
ついでに説明書には、他社のキットには欠かせない実際の艦の説明も付いていない。

安くてデカいという基準でチョイスされ、
パーツをランナーからもぎ取って、付属のチューブ接着剤で組み立てられ、
グリスボックスに詰められたマーガリンの油膜を湖沼の水面に漂わせながら、
「完全防水のかべ」と謳われる船体になぜか浸水、あえなく沈没する、
というのがメーカーの想定する30cmシリーズの一生だったのだろう。

とまあ、そんなシリーズの霧島を作ってみたのだが、
説明書の注意書きという名の言い訳が長いこと長いこと。

1401051.jpg
「このキットは自主組み立て用キットです~」
「全ての方に仕上がりや完成をお約束するものでは~」
「製造から時間を経たものは必ず材質変形が~」
一言でいえば「こまけえこたあテメーの手を動かしてから言え」か。

それにしても、モーターライズが売りのキットなのに
「船体の接合の防水対策は十分に行うこと。海池沼などは不向き」
「風呂は波が高く沈没の可能性あり」
じゃあどこで遊べと。

パッケージには「完全防水のかべ:(略)水もれの心配がなく、安心して走らせることができます」
と、古きよき時代のコピーがそのままなだけに物悲しい気分になる。
このトシでお外でプラモで遊んでいたら黄色い救急車を呼ばれかねないので、
駆動関係のパーツは使わなかったが……。

hyuuga.jpg
数年前に買った日向の説明書は、もうちょっとシンプル?だったのになあ。

sinano.jpg
2001年頃生産品(推測)の取説。パッケージ共通化前はさらにスッキリしていた。
大らかな時代の大らかなキットだったのである。


1401055.jpg
スイッチ用の穴。埋めるのも面倒なのでそのままにしてある。

当然ながら各所の表現や考証がいまの目で見るといまひとつ、
金型が痛んでいるのかバリやヒケが目立つなどツッコミどころは多いが、
ウォーターラインシリーズが登場するまでは軍艦プラモで名を馳せたメーカーだけあって
全体的な形態把握は悪くなく、艦橋など大きなパーツは塊にして、
機銃や主砲の大半は別パーツにする構成によって、
パーツが少ない割に見栄えいい細密感がある。

1401054.jpg
ヒケをパテで埋めただけでほぼ素組、塗装はタミヤカラーの筆塗り。
模型誌をみると大抵「プラモの塗装するならエアブラシ買え」
「軍艦プラモ組み立てるならエッチングパーツもね」という論調で攻めてくるが、
模型店のガラスケースに飾るわけでもあるまいし
(そもそも30cmシリーズ用の別売パーツがあるのかすら謎)、
マクロ機能ギリギリの接写でもしなけりゃこのくらいの見栄えになるので十分だ、
と酸っぱいブドウ理論を振りかざす。

1401052jpg.jpg
実は、このシリーズ作ってないやつがあと6隻もある(あと一隻は『比叡』)。
当分戦艦には困らないライフが送れそうだ。


30c
追記。定価が800円となった直後と思われる頃の製品が手に入ったのだが、
共通化される前のパッケージ横の独特のレタリングは垢抜けないCG調になっており、
値上げの罪滅ぼしのためか、モーターと飾り台が両方付属している。

いま思うと、この頃がニチモに「プラモを売る気」のあった最後の時代だったのだろう。
なお現在の考証では、信濃は濃緑色の迷彩だったという説が有力らしく
近年描かれた他社のボックスアートは大抵そうなっている。
スポンサーサイト

テーマ : 模型・プラモデル・フィギュア製作日記
ジャンル : 趣味・実用

コメントの投稿

非公開コメント

プロフィール

熊谷雑文組合

Author:熊谷雑文組合
熊谷雑文組合運営のブログです!皆で書いてたりします★
◆メンバー(このブログの執筆者達)
小竹大樹…隊長的な人
朽葉…ネットランナー
善浪栄一…目が死んでる
萌兄…イラスト係兼、メイド狂
環俊次…2次元ジゴロ
加糖コージ…中学二年生
きのこ汁子…ドール愛好家
など。

最新記事
カテゴリ
カレンダー
09 | 2017/10 | 11
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30 31 - - - -
月別アーカイブ
Twitter
カウンター
ご意見、ご感想

名前:
メール:
件名:
本文:

リンク
検索フォーム
RSSリンクの表示
QRコード
QR
コメント
トラックバック
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

デジタル書房
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。