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近未来 超スクールウォーズ インモラル・ロボッツ 第8話

暑すぎるですよ~ぎひぃいいいいい、前回のつづきですぅ~ 

ちなみにこの作品は、全ての千葉県好きと全てのヤンキー嫌いの人々に送る勢いで書いています。


近未来 超スクールウォーズ インモラル・ロボッツ

第二章 VS キメラヤンキー編
第8話 「ドキドキッ★未来予知!」


 先輩達の脳は薬物と電気的な操作によって極限まで電算能力を高められていた。
この世の事象をネットから、くまなく脳にインプットし、この後に起こるであろう出来事を有機的に予想する事が未来予知システムのからくりであった。
だから、このシステムは本来、未来予知というより単なる精巧な未来予想なのだ。
けれども「未来予想」と言ってしまえば、だいぶ前からスーパーコンピューターで似たような試みが行われているし、「未来予知」と言い張った方が、後々商品化する時に有利になるので、こういう夢のあるネーミングを付けるのだ。

2年生のサイコキネシスの研究も、実際には脳波で物体を動かしているのではなく、脳波を正確に電気信号に変えて命令をシステムに伝え、物体を三次元的に移動させているにすぎないのだが、脳の命令を吸い出す技術に至っては、精度が低いものであれば、それこそ大昔から存在するし、肝心の物体の移動も脳波エネルギーだけでは出力が足らない為、外部電源を必要としている訳で、厳密に言うと、これもサイコキネシスではなく「脳波で色んなものをラジコンとして動かせるように成った」だけのことだ。
けれども、やっぱり顧客である軍や企業に売る場合には浪漫のある名前にしなきゃいけない、こういうセンスに関しては、今年の一年生は自分も含め、まだまだ半人前だ。
 
メイ子で臨床実験中の超胎教装置も「母子間テレパシー教育装置」みたいなネーミングにしないと、たぶん、上の人は取り合ってくれないだろう。

「それで、どんな未来予知が出来たんですか?」
「ああ、いや、実験自体はこれからなんだ。今、皆で横に成っていたのは薬物と機械で脳を活性化させている最中で、安静にしていたからさ……さてと、そろそろ準備も万端だ。人数的に脳の容量の問題もあるから世の中の大きな事象を予想するのは無理だ。とりあえず十余二高の事柄なら、必要なデータも限られていて、実験には丁度いいるかもしれない」
 「じゃあ、全国ベスト8まで勝ち抜いた。この子の所属するロボット部が次の大会でどんな成績を残せるかとかどうですか?」
 「なるほど、確かに気に成るな~」
「おお、良いじゃないですか。我が校の部活動の星、ロボット部の未来。一足先に見てみたいですね」
 「部長、それでいいんじゃないですか、私もロボ部の部長と同じクラスですが、彼は体調さえ万全なら本当に、ロボ部を全国優勝にもって行けるだけの実力は有ると思います」
 「よし、皆賛成なら、実験はロボ部、冬の国体での結果の予想にしよう、ムサカ君、面白い提案有難う」
 
準備を始めた先輩達の脳は活性化のピークに来ている。そこに特殊なヘットギアを被る事で、各自の脳とコンピューターと、ネットワークを統合し、未来を見るのだ。

「さあ、実験を始めよう……」
先輩達のヘットギアのランプが点滅を始める。遂に世紀の大実験が始まるのだ。

「ううううぅぅうぅぅ~ぐぅう~」
実験が始まると途端に先輩達が急に苦しみ始めた。人間の脳には度の過ぎた計算を強制的にさせられているのだから無理もない。
「きゃあ、ぱねえっす! やべえっす! 」
先輩達の目、鼻、口、耳などから血が噴き出し、メイ子が怯え出す。こういう時には幾らなんでも発情したりはしないらしい。
 
 明日を捨てた人間だけが、明日を見る権利を持つ。

 「みっ、見える~」
 「こっ、これはっ……」
 「何という事だっ!」
 「ぎゃああああああああああ~」

 この実験に参加した部長以下、三年生の先輩方計四名は、間もなく私の呼んだ救急車で搬送され、私達もそれに付き添う事に成る。

 ※

マーちゃんは、最初こそ威勢が良かったけれど、所詮は引きこもりの虚弱体質。体格のハンデもあれば、周りの生徒よりも歳を食っているし、何より多勢に無勢である。
FPS廃人の本領発揮と、回避行動に専念したが、ゲームの中では鮮やかに、何の苦労も無くやってのけられる動きが、なんと不思議な事に、自分の体じゃ出来ないじゃないですか、日頃からの適度な運動は、やはり大切なんですね。
そんな訳で、あっという間に押し倒され、ひん剥かれ、暴動を扇動し、性欲が溜まりに溜まった妊婦の女子生徒達によって同性で有りながら、彼女は性的暴行の限りを尽くされた。
それと同時にクラス内の男子も連鎖的に襲われ大乱交もとい、大惨事と化してしまう。止めに入った女性教師も同じ末路をたどり、学校側も、もはや止める手段は無いと放置を早々に決定。
午前九時、朝のホームルームに始まった蛮行は、首謀者達全員が疲れ果て、昼寝してしまった午後三時まで延々と続いたという。

大人数で余りにも長い時間乱交していた為に、ついに色んな汁が上の階から僕らの教室の天井に染みを作り、滴り落ちて来そうになった頃、やっと教室を出ても良いと御達しが来たが色々な片付けもあり、今日は授業が再開できる状態じゃないと言う訳で、生徒はとりあえず下校を命じられたが、僕らは職員に呼び止められ、病院に寄るように促された、どうやら暴動の引き金に成ったという東京都民が僕達の関係者らしい。

「マーちゃん……」
「何て事……」
僕らが、マーちゃんと面会出来たのは、彼女が救助され、膣内洗浄などの処置を受けた後の事だった。学校の近くに肛門科と婦人科を中心とする総合病院が有った事は不幸中の幸いと言えよう。

マーちゃんの目にはロボットワールドカップで出会い、試合をしたり、共闘したりした時の様な輝きが既に無い。どんなおぞましい仕打ちを受けたのか、僕らには想像も及ばないと思ったけど、良く考えれば、ムツミなら朝飯前で想像できそうだよねっ。
マーちゃんは僕らとのロボット戦いに共感を覚え単身で転校して来たのだという、マーちゃんはお金持ちだから、転校とか引っ越しとかその辺の事はどうにでも成るのだろうけど、それにしても迂闊過ぎる。流石は世間知らずのネットアイドル様だ。

 「ああー、うー」
 マーちゃんは僕らに気付いたのか、こちらを向いた。しかし瞳に生気が戻る事はやはり無い。
 「うー、わあああぁ、はぁはあ~」
 ロリっ娘ネットアイドルマーちゃん、ボトラーのゲーム廃人マーちゃん、試合会場で大衆の面前で失禁したマーちゃん、挙句の果てに猥褻物陳列罪でパクられたマーちゃん。そんなマーちゃんが……変わり果てた姿で僕らの前に!
 「まーちゃん、解るかい。僕らだよ。一緒に4回戦を戦った亀島と、ムツミだよ」
 「うもぉあ、うーい、わぁはははぁはぁ」
 ゲーム廃人から本当の廃人にジョブチェンジなんて、きょうびのロックンローラーにだって出来ない芸当を、君はさらりとやってのけた。

 「ねえ、まーちゃん。僕らは君に大切な事を聞いてないんだ。ねえ、答えてよマーちゃん。君はWikiでは21歳ってプロフィールに書いてるのに、警察発表では23歳だったじゃないか! 鯖読んでたのかいマーちゃん……」
 「ヴぃいいい、あああぅあ~」

 マーちゃんは結局、僕らとの面会中、正気を取り戻す事は無かった。
ああ見えてマーちゃんはパソコンゲームをジャンルを問わずやるくせに、エロゲはやらないウブな女の子(23歳)だったという。そんなウブな生娘(23歳)が、知らない土地に来て初めて受けた洗礼があの惨事だったのだ。その苦痛たるや想像に絶する。
 
「同じ立場の女として、私だってあんなことされたら、ああ成ってたかもしれない……」
 ここで、新事実! 六実睦(16歳)はマーちゃんと同じウブな生娘だったというのだ。てっきり、むしゃくしゃした時に、その辺の男子中学生とか襲って、欲求を発散している系女子なんじゃないかと思ってたんだけど……

 「大丈夫、僕が居る限りムツミにそんな思いさせないよ」
 「ほほう、そこまで言うなら、亀島君の今後の働きに期待する事にしましょ」
 おっと、真正サディストのムツミさん、流石のハードル上げ。そこに惚れるぜ、憧れるぜ!

 ムツミと病院から駅に向かって歩く。この辺りは開墾された19世紀から20世紀初頭までは軍の敷地であったが、2次大戦後、軍が解散すると大規模な公園、学校、公共施設などが纏めて作られる。
その後、21世紀には鉄道も通り、再開発を経てショッピングモール、大型団地、病院などの各種施設が併設されたが、其れから数百年が過ぎた今、そのどれもが老朽化、改修を何度も繰り返しているものの、区画などはそのままなので、現在でも21世紀初頭の再開発当時の面影を残しているという。
 
「もっちいぃ」
 駅前モール2番館の前を通りかかった時、ムツミがふと呟いた。
 「もっちい?」もっちいって何? 餅ですか? 餅を元にしたファーストフードの店でも出来たのかな。川を渡ったイバラキ県では餅を原料にしたワッフルであるモッフルが郷土料理として有るらしいけど……

 ムツミはそのままモールに入って行ってしまった。僕も仕方なくそれに続く。
最近は戦争でますます物資が少なく成っている。物資も資金も少ないのは、資本主義経済が崩壊したのが21世紀後半からずっとだから、もうかれこれ数百年もそうなのだ。
だからこそ大規模再開発も出来ずに、この街も含め、全国各地に21世紀初頭の区画が残りレトロチックでちょっと素敵な街並みが残ってきた訳だが……しかし、レトロなのは良いけれど、貧乏くさいのはどうかと思う。
ここ最近はそれが本当に顕著だ。モールの改修も、もはやままならないらしく、所々壊れた所も放置されている事が多いし、補修個所もモルタルや廃材の合板、酷い所だと段ボールやガムテープ、ビニールシートや、果ては水で固めた小麦粉で継ぎはぎ、継ぎはぎ、騙し騙し修繕している始末で見ていて悲しくなる。
 
そうこうしているうちに、ムツミは何の迷いも無く入り口付近の店に入る。

 『ホストクラブ★マダガスカル』
 
 ムツミはこんな店に興味が有るのだろうか? 男といちゃいちゃしたいなら僕が居るじゃないか。それともココにその餅とやらが売られているのか?
 店内では、数人の男性が妙齢の女性に奉仕している。中には合体したりしている奴等も居るのから、ホストクラブとは名ばかりで、売春も行っているようだ。
まあ、今の世の中、この手の店がこういう事をやっているのは、ごくごく普通の事だ。
中にはエステクラブや化粧品店、下着販売店を装った業態もあるらしい。要は女性しか入らないような店ならだいたいこういうサービスがあってもおかしくは無いという事。みんな勉強に成ったかい?

 「もっちいは……餅太郎はどこ?」
 ムツミは開口一番入り口のカウンターに詰めている、女主人に質問した、女主人は気だるそうに。
 「ここはお嬢さんの来るような所じゃないよ。ほら、彼氏さんも後ろで心配そうに見てるよ」
 店の女主人。ナイス誤解だね★

 「彼氏? ああ、彼氏ならならいるわね。ただこの男じゃないわ、私の彼氏はさっき外で見た、この店のポスターに載ってる新人ホストの地獄嵐さ!」
 『地獄嵐』っうのはどうやら源氏名らしい。ということは、さっきからムツミが「もっちい」とか「餅太郎」とか言っているのは、その地獄嵐とやらの本名ですか?
……って、僕が彼氏でないのは百歩譲って仕方ないとしてもだ、ぽっと出の地獄嵐とやらがムツミの彼氏だなんて……えっ、ウブな生娘って設定は何処行ったんですか? 高感度アップの為の偽装広告ですか!
いやいや彼氏だけど肉体関係は無いという事か? なら、早い者勝ちだ。どちらが早くムツミを孕ませられるかが勝負だな!

「ああ、あの新人かぁ。そういや本名は餅太郎だったっけ……奴なら今、奥で接客中だよ。彼氏をいろんな女に寝取られたのは癪かもしれないけれど、こっちも商売だからね~店内での刃傷沙汰は勘弁してね。ほら、飴ちゃんあげるから」
 「彼の接客が終わるまで、外で待たせて貰っても良いですか?」
 「まあ、仕方ないわね~。あと20分くらいかかるけどそれでいいなら」
 「有りがとございます。」
 僕らはモールの廊下で20分間待たされることに成る。女主人は飴を僕の分までくれたから、手持ち無沙汰にそれを口の中で転がした。レモン味だった。

 ムツミはずっと黙ったままだ。
さてさて、どうやってムツミを孕ませてやろうか? 僕は作戦を練り始める。
 

 ※

 「やはり、ムツミ先輩と亀島先輩でしたか」
 「ホントだ、先輩ですぅ! S・E・X、セックスさせろですぅ~」
 気付くとメイ子と、その友人のムサカが、僕らの前に立って居る。
 「ここ、学校とは反対方向じゃないっすか、二人で逢引しようと思ってもそうはイカのキンタマっすよ。キンタマ! キンタマ! 先輩、マジ、キンタマ吸わせろです! 」
 逢引か~、いいね! そうしたいのは山々だけれど、どうやら僕はムツミと恋人同士じゃないらしいから、残念でした不正解。
ああ、でも恋人ではないけれど、愛人の可能性は消えた訳じゃないからね、むしろ愛人の方が肉体関係中心って感じだし、悪くないんじゃないかな?
いやいや、肉体関係なんて現代社会じゃ恋愛の何の尺度にも成りませんよね~、だって、僕とメイ子って、恋人同士じゃないけど肉体関係は有ったりする訳じゃないですか……ムツミとはやっぱり(肉体関係は前提ですけれども)もっとハート・トゥ・ハート、心と心で通じ合いたいとか思う訳ですよ。

 「さっき、病院の帰りにお二人を見かけたんです。お二人で仲良くされているところ悪いなとは思ったのですが、どうしても早急に先輩方お伝えしたい事が有りまして……」
伝えたい事? 一体なんだろう? 愛の告白か? それだけは止してほしい、今、僕とムツミはただでさえ微妙な立ち位置なんだ、ここでさらにめんどくさい事に成ったら、場合によっては呑気に妄想に耽っている場合じゃ無くなる……そうならない為に、すぐにでもムツミと物理接触を決行すべきか?

 「あなた達も病院だったのね、でも、ごめんなさい、今、取り込み中なの。もうすぐ待ち人も来るし」
 「ごめん、ムサカさん、僕も良く解らないんだけどムツミは忙しいみたいでさ。話ならとりあえず僕が聞くから」
 僕を取り合う修羅場を避ける為にも、とりあえずムツミとムサカを引き離す方が賢明だろう。
 「病院イってキたって! もしかして孕んだんすか、先輩?」
 メイ子、ナイス誤解!
 「もぉう、話に割り込まないでよメイ子。すみません、亀島先輩。事情は解りませんが、そういう事で有ればとりあえず先輩にだけにでも先にお伝えしておきます、おちついて聞いて下さい……」

 「ムツミ姉ぇ……何でここに……こんな所に。」
 ホストクラブ★マダガスカルの裏口から、男が現れムツミに声をかける。くそ、変な時に出てくるなよ……

さて、『男』とは言っても、まだ幼い印象の残る少年を、無理やり服装や髪型で大人っぽく見せているようで、外見としては少々滑稽でもある。ただ、こういうのに弱いマダムがこの店の常連なんですかね~ムフフ。
ムツミもこういうのが好きなのかな? ってそんな事はどうでもいい「ムツミ姉ぇ」って何なんだよ。ムツミに彼氏がいるのかと思ったら、今度は隠し弟ですか? いやいや、ムツミは真正のサディスト。年下の気に入った男子を調教して、「姉さん」と呼ばせるなんて、彼女にとっては朝飯前だよね、きっと。
じゃあ、あいつは彼氏兼、M奴隷兼、擬似弟なのかっ、くそ、僕は何処までも負けてるじゃないか、こんちくしょうめ。
 
「それはこっちが聞きたい事だわ。どういう事なの?」
 「そうだよ、僕も色々聞きたいな、むしろ尋問したい!」
 「あの~、ムツミ姉え、この男の人はどなたさん?」
 「そんなことはどうでもいいの、それよりこの状況を説明してくれない?」
 あれ、あれ、あれれ? 『そんな事』扱いされちゃったよ、僕……
 「あの~先輩? ちゃんと私の話聞いてくれてますか? とても大切な話なんですよ! あなた方、ロボット部の未来がかかってるんですよ!」
 「そうっすよ、とりあえずここは、おちついて、私とセックスすればいいと思うんよね~」
 
 ムツミには無体に扱われ、ムサカには責められて、メイ子には発情され、僕は一体全体どうすればいいのやら……モテモテな人生も辛いなぁ。ただ、どうやら、ムサカの用件はロボット部についての事らしい。

 ※

 廊下で話すのも何なので、モール内の喫茶店『カフェレスト★ザンジバル』で僕らは話し合う事にした。

 その間も僕は、もちろんムツミを孕ませる算段を諦めずに続けている。

恋愛という文化が廃れ、家制度と言うものが崩壊してから数百年経ち貞操観念も今や無いに等しいものだが、そんな僕らの世の中であっても初妊娠が、自然妊娠(男子の精子で妊娠する)は恥ずかしい。という風潮は僅かだが残る。
やはり最初は無難に自家受精でと考える女子は多く、保守的な女子ほどそれに固執する。これは古の処女信仰から来るものと考えられているが、今はそんな事はどうでもいい。
 
問題は、ムツミもその例に漏れず、自家受精を始めるまでは少しでも自然妊娠する可能性のある行為を極端に避ける傾向が見られる事だ……つまり、不用意に男子と交わらない様にしているようで、メイ子の様に求めてきたりはしない。
しかし、僕はもう決めてしまったのだ。ムツミを孕ませる。しかも、早急にだ。
 事は一刻を争う。ムツミくらいの歳の女子で有れば、栄養状態や精神状態さえ良ければ、勝手に自家受精して自分と同じ遺伝子の子供を何時胎内に宿しても、おかしくは無いのだ。

 幸い今日もムツミは機嫌が悪い。何で機嫌が悪いのか?
それは餅だか地獄嵐とやらが、ムツミの気に食わない事を色々やらかしているというのもあるが、もっと深く、根本的な理由も有る事を僕は知っている。
そうだ、生理が来ているのだ。ムツミは普通の女子より生理周期で態度が露骨に変わるし、ロッカーの生理用品の減り具合などを逐一監視する事によって、僕は遂にムツミの排卵周期を完全に把握する事に成功したといっても過言では無い。

 昨年までは若い事もあって、なかなか安定しなかったムツミの排卵日も、今年に入ってかなり安定してきた。
母体としての準備は確実に進んでいるのだ。これは早めに手を付けておかなければ、自家受精どころか、運悪く現れた間男の子供を妊娠してしまう可能性だってある。
 もう本当に時間がない。しかしムツミのガードは固い。
だから僕は秘密裏にムサカに睡眠導入剤を生成しておいてもらったのだ。こいつをムツミの飲み物かなにかに仕込んで、寝ている間に事に及べばいい。
性行為の痕跡を残さなければ……いや、目的はあくまで受精であるので服が乱れるなど、痕跡の残りやすい形ではなく、あらかじめ採取しておいた自分の精液を医療器具などで速やかに注入させていただくという方法でも構わない。
 いや、むしろ、確実性を求めるなら、寝ているムツミから採取した卵子を体外で僕の精子と人工授精させてから胎内に戻すという方法だってあり得る。ムツミの卵子と僕の精子が合体して受精卵と成り細胞分裂を始める光景を顕微鏡越し見てみたい気もする。
 
とりあえず、そういう方法で、ムツミ自身が知らないうちに妊娠させれば、彼女は普通に自分は自家受精したと思いこんで、何の気兼ねなく腹を膨らませる事が出来る。その腹を僕は撫でる。それでいいじゃないか。

 「先輩、またボーっとして、真剣に聞いて下さいっ!」
 ムサカに怒られる。しかし問題はそこでは無い。ムツミと地獄嵐とやらは僕らの席から少し離れた所に二人で座って、何やら口論めいた事をしている。
 ムツミのティーカップがこうも離れていては、あのコーヒーに睡眠導入剤を入れる事なんて出来やしない。
 「先輩!」
 くっ、五月蠅いムサカだ。しかし、彼女に睡眠薬の件などでお世話に成っている以上、そう邪険にするのも忍びない。
 「いやぁ、ごめん、ごめん、また、ちょっと寝不足でね」
 「薬を差し上げたのに、不眠症はまだ治られていないんですか?」
 ムサカには流石に「女を犯す為」と言って、睡眠薬を作ってもらう訳にはいかないので、僕が不眠症で悩んでいるという事にしている。
 「うーん、いや、大丈夫だよ。もう、大丈夫だからさ。」
 「それなら良いんですけどね、それで、とっても重要な話なのですが……」
 ムサカが言うには、どうやらムサカの部活の先輩達が未来予知マシーンを開発して、僕らのロボット部の行く末を占ったら、次の冬の国体で我が部は隣の豊四季高校に負け予選敗退に終わると出たらしい。
 当たるも八卦、当たらぬも八卦、占いならばどうという事は無いとしても、他ならない我が校の超科学研究部が部を上げて行った実験で、そんな結果が出されたというのは、信じたくはないが、かなり正確な予知と考えて対策を講じておいた方がいいのだろう。

 「うーん、とりあえず、僕だけでは色々決められないから、部長やムツミに相談しないとだけど、重要な事を教えてくれて本当に有難う。」
 「いえ、いえ、役に立てて良かったです。これで、私の部の先輩達も浮かばれます……」
 浮かばれる? 良く解らない事を言う娘だ。まあ、たぶん凄い苦労して予知してくれたのだろう。良い人たちだなぁ。
 
ムツミ達の様子をうかがうと、まだまだ話の最中と言うか、ムツミが一方的に少年を罵倒し始めている。いいなぁ、その場所代われよ!
 仕方ないので、僕らはムツミ達の話が終わるまで雑談などして待つ事にした。
メイ子が途中で退屈に成って発情の兆候を見せたので、店に迷惑をかけないようにとムサカが気を使い、三十一アイスクリーム屋のタダ券を渡して先に帰らせた。
 ムサカは色々な事を知っている。今、ムサカ達一年生が行っている冷凍刑受刑者を使ったキメラ製作実験の話は興味深いし、専門外とはいえロボットの事にも詳しく、僕と同程度の知識量を持っているようで、思わず話がはずむ。
 目つきだけは異様に悪いが、それ以外は割と美人だし、もうちょっと愛想が良ければ……いやいや、メガネをかけていない女子など、僕にとって恋愛の対象に成りませんよ……違う違う、そうじゃない、メガネなんてどうでもいいんだ、ムツミ以外の女子なんて、僕にとってはどうでもいいに違いないんだ。

 「うああああああっ、ムツミ姉ぇのばかぁああ~」
地獄嵐君が30分程なじられ続けていたと思っていたら、遂に泣きだして店を飛び出して行った。クソぉ、羨ましい。泣きたいのはこっちの方さ。
 「あらあら、ムツミ先輩凄いですね……」
 「其処が良いんじゃないかぁ~」
 「先輩、変態さんなんですね……」
 仕方なく三人で店を出る。ムツミは相当おかんむりなようで、口も聞いてくれない。帰り道はバラバラなのでモール内で僕らはそれぞれの家路につくため別れた。

 それにしても、県立豊四季高校……県内で三本の指に入る進学校(まあ、県内の高校は今や13校しか現存して居ないが)向こうが本腰を入れ、ロボットサッカーに出てきたら、確かに怖い相手だ。
部長やニョニョ村先輩、マーちゃんが健在であれば、色々対策も進むのだけれど、部長は不能(性的な意味で)、ニョニョ村先輩は失踪、マーちゃんはレイプ目(性的な意味で)……さて、どうしたものかな。
 
モールを出ると既に日は暮れている。
ただでさえ戦力は少ないというのに、これでは今以上にムツミに責任や負担がかかってしまう、ここが踏ん張り時なのだ。僕にとっても、僕とムツミの関係性(性的な意味で)にとっても。


続く・・・
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