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高野秀行著作紹介

 皆さんは高野秀行をご存知でしょうか? 
 『エンタメノンフィクション』というジャンルの草分け的存在である(というより初めてそういうジャンルを提唱した)辺境冒険作家さんなのです。
 この人がまー面白いのですが世間での認知度がいま一つみたいなので今日はこの高野秀行さんの作品の中でも僕の心に残る数冊をご紹介していきたいと思います。


幻獣ムベンベを追え (集英社文庫)幻獣ムベンベを追え (集英社文庫)
(2003/01/17)
高野 秀行

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 高野さんの処女作で早稲田大学探検部時代に今後奥地に生息していると言われているUMA「ムベンベ」を探しに行く話。……えー、だいたい「冒険」の方向性、わかって頂けたでしょうか?
 で、あの、先に言っておきますけど、UMAってのはさ、見付かる見付からないってはたいした問題じゃないんですよ。探しに行くことそれ自体にね、意味があるっていうか、その過程自体がとにかく面白いわけで……。
 えー、まあ、そういうことです。
 幻のムベンベを探し求めてジャングルで40日間に渡るサバイバル生活を送るわけですが、この著者の真骨頂はその過程を細やかに描いているところ。ことごとく裏切られる予測、速攻で滅茶苦茶になるスケジュール、流行る疫病、勝手な現地民……。もうとにかく上手くいかないへっぽこな日々が活写されるわけです。「探検隊」なのに全然格好良くないわけです。
 特に現地民とのコミュニケーションは必笑。気付くとムベンベの行方よりも現地民の方が気になってたりして。
 


アヘン王国潜入記 (集英社文庫)アヘン王国潜入記 (集英社文庫)
(2007/03/20)
高野 秀行

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 ミャンマー北部、反政府ゲリラの支配区・ワ州。そこは所謂「ゴールデントライアングル」の真っただ中。世界有数のアヘンの生産地。その地域のある村に一年間滞在し、村の生活をケシの栽培込みで体験しちゃおう! というのが今回の冒険。
 なにしろ反政府ゲリラの村なので危険がいっぱい。しかもアヘンを種まきから収穫、精錬まで体験し、ついでにアヘン中毒にもなってみよう! という超絶体当たりレポ。
 「未知の世界」。我々とは価値観から何から隔絶した世界。しかしそこでも人間は生き生きと泣き、笑いながら生活している。そんな事実を再確認させてくれる、面白真面目な作品です。


怪魚ウモッカ格闘記 インドへの道 (集英社文庫)怪魚ウモッカ格闘記 インドへの道 (集英社文庫)
(2007/09/20)
高野 秀行

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 UMAシリーズの中でも異色の作品。
 インドで発見されたと噂の怪魚「ウモッカ」の情報を得た高野秀行。早速インドへ調査に赴こうとするが、そこには思わぬ落とし穴が……。
 まずですね、この作品のすごいところはですね、ネタバレになりますが、高野さん、インド行けないんですよ。入国審査で引っかかって。
 ウモッカの情報集めて、現地の言葉を勉強して、作戦立てて準備万端整えていざインドに行ったら入国出来ないという。
 でも面白いのはここからで、高野さん、「何としてでも入国してやる」と入国するためのあらゆる手段を講じて悪あがき。「戸籍を変える」というアイデアすら出てくる辺り、執念が半端ないです(変えなかったけど。
 結果的に、仲間が代わりに行くことになるんですが、その仲間の報告にわくわくしながらもジリジリとした焦燥感に苛まれるところとかすごく好き。


西南シルクロードは密林に消える (講談社文庫)西南シルクロードは密林に消える (講談社文庫)
(2009/11/13)
高野 秀行

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 中国・成都からビルマ北部~インド・カルカッタまでの古代通商路。通商「西南シルクロード」。謎に満ちた道なき道を21世紀の日本人が辿る。
 高野さんの著作のなかで最もダイナミックな旅行記になったと思う。
 とにかく旅程の波乱万丈ぶりが群を抜いている。
 旅の序盤で全財産をパクられたり、ゲリラの行軍に同道したり、中国公安に捕まったり、象に乗ったり、生き別れの親子が再会したり……。
 学術的な意味でいえば、特に意味のない調査である。実際あまりにいろんなことがあり過ぎて、西南シルクロードどころではなくなるし。
 しかも高野さんはこれまでの様々な前科(不法入国等)でまともに国境を越えることが出来ず、ほとんどがゲリラの協力を得ての密入国。ていうか、そもそも帰国出来るのか…?
 高野さんは複数のゲリラグループに世話になることになるのだが、多角的な視点で眺めるビルマとインドの狭間辺りのゲリラ事情が余りにも想像を絶していた。まさに「事実は小説より奇なり」。この世にはね、我々の理など軽く吹き飛ばす出来事が山ほどあるのですよ……。

 というわけで如何だったでしょうか?
 そうなんです、まさに「事実は小説より奇なり」を全力で体現している作家こそが高野秀行なのです。
 これで興味を持ってくれると嬉しいですね。本屋さんでの「エンタメノンフ」コーナーの充実も目指して。
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テーマ : 読書メモ
ジャンル : 本・雑誌

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